今日もいい天気だった!
春らしくなっていいねぇ。
ある書き込みで、ある方の訃報を知った。
正直、え?と驚いた。
確かにそれなりの年齢だったのだけれど、それでも、まだまだご活躍されると思っていた。
それが、急に...
その方は、僕にとっては、「本を通して」の恩師と言ってもいい。
その方のある本を読んだことによって、それまでほとんど本なんて読んでいなかったのに、色んな本を読み始めるようになった。
今の僕があるのは、その方のお陰と言ってもいいくらい。冗談抜きで、本当。
もちろん、有名人なので、直接会うとかそういうことはなかったけれど、本を通して、本当に色んなことを学ばせてもらった。
その中で、一番印象に残っているのがこういうこと。
神の前に平等、法のもとに平等、なんていう言葉がある。これは一般的。
でも、その方は、日本人は「和歌の前に平等」なんて唱えた。
その和歌とは、万葉集に収められている歌のこと。
万葉集には、身分や貧富を問わず、つまり、平民から天皇まで、老若男女も問わず、あらゆる人達の和歌が収めてられている。
だから、「和歌の前に平等」だ、と。
確かに、大昔の本で、身分や性別に関わらず、何かが収められている本は日本にしかない、こういう日本の和歌集しかない。
こういう発想というか、そういう気付きを提示できる方だったので、本当にすごいなぁ、と思っていた。
いくら歴史学者でも、こういう発想はなかったと思う。
その方は、歴史学者でも何でもない。
もちろん、これ以外にも色んな発想、着想があり、様々な本を読む度に、感心されられていたのである。
日本にいた頃は、その方の本を色々と読んだ。
手持ちの本の中で、著者としては、その方の本の数が圧倒的に多いのである。
NZに行ってから、本を読むこと自体減ってしまったので、その方の本もあまり読まなくなってしまった。
でも、あるジャンルの本を読み始めた時に驚いたことがある。
何にも知らないである著者の本を読んだ。
後で知ったことなんだけれど、その本のペンネームは、なんと、その方だったのである!
え?本職に直接関係ないのに、そんな本まで手がけていたの?と、その時驚いた。
なんだかんだと、僕にとって、その方は本を通して縁があったんだなぁ、と思わされた。
最初だけではなく、ある程度読書というものが深まってからも、その方は僕にとって恩師であったということだ。
今回の訃報を切っ掛けで、ネットで検索して、彼の読書家ぶりを思い知らされるページを見つけた。
その方が若かった頃の夢として、書斎、しかも、立派な本棚のある書斎を持ちたい、というものがあったらしい。
それが叶って、「専用」の書斎を作られた、というのは何かで読んで知っていた。
が、これがもうビックリ。
個人のレベルを超えている!
蔵書は15万冊とか?しかも、貴重な本が一杯あるらしい。
冊数だけでも個人レベルじゃない!更に、貴重な本が一杯というのであれば、図書館でもありえない!!
言葉通りの「知の巨人」と言っていいと思う。
全てお読みになったのかはわからないけれど、なんであれ、それだけ集めるだけでもすごいことだと思う。
また、それだけの本があったから、あれだけ色んなジャンルについての本も書けたんだろうな、とも思う。
その方に関しては色々と否定的なことも言われているけれど、客観的に見て、こういう状態を考えただけでも、その辺の論客や評論家なんて足元にも及ばないのではないか?と思う。
その方の最近の様子を写真で拝見していた時、ポッチャリというか、正直、太っているな、と思った。
多分、それが身体に影響して、今回の死因に繋がったのだと思う。
もし、もう少し体質を改善していたら、それこそ、その方が目標としていた95歳まで現役という夢も叶ったのではないだろうか?
Amazonを見てみると、発売予定の新刊が何冊も上がっていた。
お亡くなりになる前まで、積極的に物書きされていたということだ。
こういう方を本を通してではあっても、知ることが出来た、僕の人生の中でとても大きな影響を与えてくれた、というのは、本当に有り難かった。
あの世でも、一杯本を読んで、いや、お持ちの本の著者たちと会って、色んなお話をされて過ごされることを祈っています。
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