こいつぁいけねえ、いけねぇよぅ
朝、ちょっと雲が赤くなっていた。
たまらなく暑い...
市民プールの前を通りかかった。
こういう日は、絶対にプールに入ったほうがいい!(笑)
4本の筋状の雲がいい感じ。
頑張って野菜になってね!
姫路城前の大手前公園では、姫路ドリームフェスタというのをやっていた。
食べ物、何かを作ったり、体験したり、というもの。
姫路のアイドルもいた。ここでサイン会とかやるんだろう。
まだ始まったばかりなので、人はそれほどいなかった。
ただ、あまりにも暑くて、とてもじゃないけれど、この炎天下、ここにいてずーっと何かをしたいとは思えなかった。(苦笑)
ステージは、次の出演まで何もなし。
先頭座席には、先のアイドルの出演を待つファンたちが陣取っていた。
馬に乗ることが出来る体験。
なんかでっかい塊が!
え?って思った。
かなり巨大な羊だ!
このくっそ暑いのに、ここまで毛を伸ばされてしまうって、なんか気の毒...
それにしても、えらく大きく見える。
羊本体そのものも大きいのか、何か種類が違うのか?
そう思ったので、近くにいたスタッフの人に聞いてみたけれど、ただ毛が多いから大きく見えるだけ、と言っていた。
午後には毛刈りショーがあるそうだ。
毛をかられると、羊たちもきっと、すっきりするだろうね。(笑)
まだお昼前だからか、食べ物の方はまだ売れていない。
きっと、かき氷とかはバカ売れだろうねぇ。
右側のもの、水の上を転がるのだけれど、なんかよさそう、と思った。
でも、この中に入って動き回っていたら、涼しいどころか、めちゃくちゃ汗かいて大変そう。(笑)
やっぱり雲が綺麗。
夏らしい雲と姫路城。
真夏の野外イベントは大変だ、というのがよくわかった。
明日もやっている。
たくさん人が来るといいね。
地べたをふと見ると・・・
セミがいた。
もしかして?と思って、突いてみた。
モソモソと動いたので、まだ大丈夫そうだった。
こいつぁいけねえ、いけねぇよぅ、面白すぎていけねぇよぅ・・・
という本に出会った。
それは、みをつくし料理帖。全10巻。
先程の言葉は、この小説のある登場人物の言葉。
この人には、「こいつぁいけねえ、いけねぇよぅ。旨すぎていけねぇんだよぅ」というセリフがある。
僕、普段は小説はあまり読まない。
読んでいる本のジャンルで言えば、10%もないと思う。
とっきどき、評判になっているもの、ネットで目について気になったものを読む、という程度。
この「みをつくし料理帖」は時代小説、ましてや時代小説なんて、あまり読まない。ゼロではないけれど。
それなのに、そんな小説というジャンルで、しかも時代小説というジャンルで、更に10巻という長編なのに、「みをつくし料理帖」にめちゃくちゃはまった!
なんでこうやって取り上げるのか?
・人情ものとして面白い
・料理がとても美味しそう
・そして、涙なくして読めない・・・
小説を読んで涙したのは、これで2作目だと思う。
映画やドラマ、ドキュメント番組でウルッていうのは何度かあったけれど。
この小説は、全10巻とかなり長い。
でも、本当に面白いので、次、次はどうなるの?っていう感じで気になって、どんどん読み進められる。
各巻には、4つのエピソードがあり、たいがい、1つくらいは、そのウルッとくる話がある。
ボロボロと涙が出てきたのは、一体何回あったか!
最初に大号泣したのが(笑)、3巻の「想い雲」というエピソード。
(それと、10巻最後のクライマックスも大号泣。)
ネタバレになるので書けないけれど、このエピソードの後半には本当に泣かされた。(泣)
そして、そのシーン、とっても幻想的に実写化出来たらとてもいいだろうな、なんて思った。
それくらいイマジネーションを掻き立てられたシーン。
この「みをつくし料理帖」を読んでいると勝手に頭の中にイメージが出てくる。
頭の中で登場人物が動いている。
だから、読むのが余計に遅くなる。(苦笑)
この小説に出てくる主役級の人達、え?という展開になる。
この作者、読者の思い(願い)をバッサリと切り捨てる。
なかなか大胆。(笑)
脇役が個性的で、とても際立っている。
但し、巻が進むにつれ、ちょっとしつこいかな、という描写はあるけれどね。
時代小説って、堅いイメージがあるかもしれないけれど、これは著者の書き方なのでしょう、全くそういうことはなく、とても読みやすい。
だからか、余計に感情移入しやすい。
この小説は、題名の通り、料理に関する小説。
出て来る料理がとっても美味しそう!
文字で描写されているのに、すごく美味しそうに思える。
どういうものかわからなくても、勝手にイメージ化されるんだよね。(笑)
これは、作者の高田郁(たかだかおる)という人が、元漫画の原作者だったというのも関係しているのかもしれないね。
漫画はまさしくイメージの世界。
漫画家にイメージしてもらえるように書かないといけないから。
更に、そのイメージ化を助けているのが、次のエピソードで、この作者のすごいところでもある。
出てくる料理、全て作者の高田郁さんが自分の手で作ったものとのこと。
だから、文章で描かれていても美味しそうに感じられるのだと思う。
実際に自分の手で作っているから、細かい描写、大事なポイントを文字として描写できるのでしょう。
だって、その料理のために、各巻ごとに2ヶ月ほど費やしたそうだから。
料理人ではないのに、小説に出てくる料理のためにそんなに日数を費やしたのですよ、すごい。
他に思ったこと。
・季節感がとてもある。日本は四季の国だというのがよくわかる
・日本は旬の食材が豊富ということがわかる
・食べ物だけではなく、人情も豊かな国だと思わされる
・漢字が読めない。食べ物の漢字が読めない!漢字の勉強にもなる(笑)
あと、この小説にはまった、僕特有の理由。
・健康のこと、つまり、身体の仕組みや食べ物のことを勉強していたから、より楽しめた
というもの。
これも小説の流れに関わるので詳しくは書けないけれど、食(食材)は、味や見た目を楽しむだけではなく、僕達の身体を作るためのものでもある。
吉田兼好の「食は、人の天なり」という言葉が出てくるのだけれど、まさにその通り。
この小説を読めば、そういうこともわかる。
僕はそういう勉強を、ここ何年もやってきたので、そのことをこの小説からも、ものすごく感じ取れた。
このドラマ、大河ドラマにすればいいのに!なんて思う。
4話X10巻=40話。1週1話、1年の大河ドラマにちょうどいい。
大河ドラマって、戦国もの、武将ものが多いようだけれど、このみをつくし料理帖は、その大河ドラマのような長編ドラマでこそ、活きてくるように思う。
下手に手を加えるのではなく、そのまんま大河ドラマ化してほしい!
10巻で、全てが綺麗に完結する。
この表紙の絵、気に入っている。
しかも、最後の最後の章で一気に!
読む人によっては、かなり強引とか言っている人もいるようだけれど、人生って、案外このくらい劇的に動く時は動くと僕は思っているので、こういう終わり方、とてもいいと思った。
これ、書けないのだけれど、最後の章のクライマックスで、え?そういう展開?ってちょっと予想つかない展開があった。
あるところでちょっと出てくる伏線がそこで見事に回収されている。
この10巻、最後に粋な付録がある。
が、これは読み終えるまで絶対見ちゃダメ!(笑)
理由は、見たらわかる。
僕は先に見てしまった。(苦笑)
これ、5年かけて書かれているのだけれど、リアルタイムで読んでいた人、次の巻が待ち遠しかっただろうねぇ。
僕は最近知ったので、一気に10巻読めて良かった。(笑)
あと、この小説に出てくる料理の写真やレシピが載っている「みをつくし献立帖」というのもある。
これを見れば、更にイメージが広がるよ。
あと、この作者には、「銀二貫」という小説があるのだけれど、これが間接的に絡んでいる。
どう絡んでいるかは、両方読んでのお楽しみに!
いつか、両方が絡む小説を出してくれれば面白いのに。
それか、それぞれの続編で、ちょっと絡むとか。
とまぁ、書きたいことは他にも色々とあるのだけれど、ネタバレにもなるので書けないのがもどかしい!
誰か一緒にこの小説について語り合って!!(笑)
日本はこれからお盆。
ゆっくりした時間が取れるなら、この長編小説にハマってみて下さい。
眠れない夜を果たして何日持つか?!(笑)
久しぶりに小説で感動させてもらったので、せっかくなので、皆さんにも知ってもらいたいと思い、シェアさせて頂きます!
続く・・・
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