PortableAppsの裏技的な使い方
夜中に雨が降ったかと思ったけれど、降っていなかったようだ。
朝はしばらくの間は曇り。
お昼前から雨が降り出した。
PortableAppsはとても有り難いソフトだ。
PortableApps.com - Portable software for USB, portable, and cloud drives
PortableApps自体は、ランチャー・ソフト。
PortableAppsでは、そこから起動出来る、つまり、Windowsにいちいちインストールしないで使える色んなソフトを用意してくれている。
レジストリやWindowsの設定ファイルを格納するフォルダ「ユーザ名\AppData」を使わないので、移行するのも楽だし、USBメモリに入れて持ち歩き、出先のPCで自分がよく使うソフトを使って、そのソフトの自分好みの設定で作業が出来る。
(Windowsのソフト全てがこういう仕組みであれば、ソフト本体や設定ファイルのバックアップ、別の端末への移行が楽になるのにね。)
ただ、このPortableAppsを使っていて、若干困る、ということがあるかもしれない。
例えば、64bitや32bitを使い分けたいけれど、PortableAppsの方では、64bitの方がリリースされていない、とか、すぐに最新版に更新されるわけではないので、時差のある時がある、とか。
そういう時に、以下の裏技を知っておけば、自分の望む状態でそのソフトを使えるようになる。
その前に、準備として、「Universal Extractor」をダウンロードし、実行出来るようにしておく。
これは単なる解凍ソフトではなく、すごいところは、インストール用のEXEファイルも解凍してくれるというところ。他にも、CABやら何やらも。
Releases · Bioruebe/UniExtract2 · GitHub
に行き、最新バージョンの「Assets 3」の中の「UniExtractRC2.zip」をダウンロードし、解凍。
(ZIPファイル名はバージョンによって変わる。)
そのフォルダの中の「UniExtract.exe」を実行すると、こういう画面が出てくる。
次に、自分の希望するソフトのインストールEXEファイルをダウンロードしておこう。
今回は、ThunderbirdのインストールEXEファイルを例に。
インストールEXEファイルを、Universal Extractorの上のテキストボックスにドラッグ&ドロップする。
そして、OKボタンを押せば、インストールEXEと同じフォルダに、そのインストール・ファイルと同じ名前のフォルダが出来ていると思う。
今回のThunderbirdのSetupフォルダの中には、coreフォルダがあり、その中にThunderbirdの実行ファイル群が入っている。
フォルダ構成は、ソフトによって違うので注意。
必ずしも一発で希望のものが出てくるとは限らない。
もしかしたら、またEXEファイルがあるかもしれないし、CABファイルがあるかもしれない。
その時は、また、Universal Extractorで解凍する。
最終的に、そのソフトの実行ファイル群が出てくればOK。
必ずしもそれが出てくるとは限らないし、解凍そのものも出来ない時があるかもしれない。
その時は諦めるしかない...
解凍して出来たフォルダを、PortableAppsフォルダの方に移動する。
今回のThunderbirdの例で言えば、僕はこういう感じにしている。
「Portable Apps\PortableApps」フォルダの中に、「ThunderbirdBetaPortable」フォルダを作成している。
PortableApps内のフォルダ構成は、上記のように、大きく3つ「App」「Data」「Other」に分かれている。
大事なのは、前者2つのフォルダ。
「App」に本体が入っていて、「Data」にユーザの設定ファイル群が入っている。
実行する時は、今回の例で言えば、「ThunderbirdBetaPortable」フォルダ直下の「ThunderbirdPortable.exe」をダブルクリックする。
大概、その「ソフト名+Portable.exe」になっている。
解凍したものを、「App」フォルダに入れるのだけれど、今回のThunderbirdの例では、本体は「Thunderbird」フォルダに入っているので、既に存在しているものを、適当にリネームし、「Thunderbird」フォルダを作成し、そこに全てのファイルやフォルダを移動させればいい。
こうすることによって、自分の希望するものを起動させることが出来る。
上記の場合で言えば、最新バージョン(これを書いている時点では、まだPortableAppsでリリースされていないバージョン78)が入っているフォルダ「Thunderbird」、古いバージョンのフォルダ、32bitのフォルダ、3つが存在している。
もし、切り替えたければ、それぞれを「Thunderbird」にリネームしてあげればいいだけ。
(iniファイルを書き換えて、切り替えするやり方もあるけれど、面倒なので、フォルダをリネームする方が楽。)
実行する時は、上記に書いたように、「ソフト名+Portable.exe」を実行すること。
くれぐれも、本体のEXEファイル、今回の例では、thunderbird.exeを実行してはいけない。
それをしてしまうと、Windowsの「ユーザ名\AppData」フォルダにユーザデータが出来たり、ソフトによっては、レジストリに設定を書き込んでしまうかもしれない。
ポータブル版として使いたい場合は、「ソフト名+Portable.exe」を実行のこと!
また、ユーザデータに関しては、Thunderbirdの環境に応じて「profile」フォルダを複数用意し、切り替えて使うことも出来る。
念のために書いておくけれど、このユーザデータ用のフォルダ名は、使うソフトによって違うので。
と、こういう感じの使い方を知っていれば、PortableAppsの方でなかなか最新版にならない、困った!とか、Beta版を使ってみたい!という場合にとても重宝するやり方になる。
案外、こういう便利なPortableAppsの裏技的な使い方を知らない人が多いようなので、書いておいた。
これを知っておけば、ソフトの使い分け、データの使い分けに関して、とても重宝すると思う。
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コメント
セキュリティやマルチユーザ環境を考えると
実行ファイルが存在する場所はアクセス権を読取りと実行だけに制限してある方が都合が良いので
必然的に設定ファイルが配置できなくなるんですよねえ
投稿: | 2025年1月 2日 (木) 14時42分
コメント有り難うございます。
特に、セキュリティに関しては、おっしゃる通りです。
ここに書いているポータブル環境で、実行ファイルのセキュリティを高めたいなら、自分でセキュリティを設定するしかないでしょうね。
投稿: おは | 2025年1月 2日 (木) 15時51分